テレビ朝日新人シナリオ大賞スペシャルドラマ
まず設定がすごい、このシチュエーションからスタートすることで、世界に引き込めるだけじゃなく、平時には見えないルート思考をめぐらせることを可能にし、ないとこからライフ回復の狭間ならではの思考転換をみせる。そして、生と死をみつめる、恐れのない境地に達した静かな視線がすごい、これが史上最年少当時22歳の若杉栞南さんの脚本。
こんな奇跡があったらいいねの、明日を生きられる人が、生きたくても生きられない人の分まで生きるための、ご縁ファンタジー。
今も昔もいつだって先人の言葉はありがたい。どう考え、どう生きるか。元に戻らないものは、うんめいは、あるけど、天命尽きるまでできるだけしっかり生きるのが人に生まれたさだめだから。じぶんのためにがんばれるとき、だれかのためにがんばれるとき。さきにいくひと、もらったもの、つないでいくこと。
有限なんだってちゃんと直視できたら、生きることにもう少し謙虚で貪欲になれるかな。そのきっかけを作る素敵ドラマ。