最終回完了 個人的好み判定 △→〇「シガテラ」賛否分かれそうなバイオレンスエロあり思春期のザラザラ

関水渚×醍醐虎汰朗。原作漫画。タイトルの意味は毒素に汚染されたプランクトン、魚介を食べることで発生する食中毒。

思春期のバカ生活にエロ要素とバイオレンスや闇を加味し、軽いドタバタを見せかけつつ毎話ザラザラする変なバランス。そういう意味でくらい重い、でもその加減がギリギリにちょうせいされていて何とか見続けられる感じ。

未成熟な学生の頭の中、日常のなかにある不安や怖さをえぐろうとしている。誰かの小さな引っかかりや闇が連鎖して、不協和音が、呑気に馬鹿やってたい思春期を不気味に脅かす…

>>>>>最終回最後がいきなり舞台セットが回ってあっさりと大人になって終わる、この拍子抜けが逆にインパクトで、たぶんリアリティ追求の意図的なものかな。

青春の不安定のダサくておバカな青い時期は、実際の記憶の中でも、突然急に終わってもう二度ととり戻せない。高校卒業とか大学卒業とかで場面の色や空気ごと変わって割と平等に時限性、それを振り返って遠い眼差しで眺めるみたいな切り取り方。

子供特有の前後左右遠くが見えない闇の中でもがいてるような暑苦しさ、その苦しさから逃れてさっぱり大人になって、なにをそんなに怯えてたんだっけ、今は怖くないしちゃんとできる、その成長嬉し寂し、but自分が俄然つまらなく普通になってしまったあの感覚。自信がなくて怖いのに妙な勢いがあった自己中時代から多視点のオトナに変態する、その時期。記憶から出しづらくても、オトナひとりひとりの脳裏に実はそれぞれもっているザラザラ引き出しのお話。


最終回は賛否ありそうだが、全体としてバイオレンスとエロを許容するなら、アリ。半分は怖いもの見たさ、半分は成長途中の気持ち悪い生暖かさの振り返り見たさで、見続けた。伝えたい世界観は理解できた気する。結構攻めてるというか、書こうとしたものが外郭があるようなないようなもので独自の切り取り方で温度や質感のようなものが伝わるように描くというチャレンジが面白かった。

関水渚がかわいくてセクシー!