勢いがありおバカでかわいい。全員悪人がおらず、それぞれあさっての方向に個性全開が気持ち良い。平和で愛すべき登場人物達。現実離れした世界と笑いそうにもなるのだが、振り返れば女子高生時代って、たわいもないことにこだわり燃え恥ずかしがるというおかしな勢いがあり、その時代の恥はかきすて、二度と振り返らないようにして生きている部分あり、つまり多少デフォルメはあるが案外これに近いかもしれないとも思ったり、なつかしくもある(笑)岡田結美の自然なおバカぶりが素敵&個人的には福地桃子と町田啓太の掛け合いがツボ。
最終回完了 個人的好み判定 △やめるときも、すこやかなるときも むずかしい挑戦
恋人を失った過去を乗り越えらず苦しみ、虐待などひとに言いたくない家庭環境で育った人物達との出会いと愛をテーマに若き主人公を描く。テーマゆえに明るさはほとんどないが、ゆっくりと物語は進む。乗り越えることが難しく、自分ではどうにも出来ないことも世の中にはあり、ただ生きなければならないときもある。描きたいテーマはある程度攻めていて、狙った温度感にも仕上がっているんだと思う。藤ケ谷と奈緒もまずまず悪くはない。ストレスがたまる系統のドラマではあり、仕事終わりにみるにはむずかしいかも。
最終回完了 個人的好み判定 ○絶対零度 ハマり役の迫力が魅せる
沢村一輝のあたり役といえましょう。追い詰められた人間の狂気と正気の境目を演じきり見事。本田翼と横山裕も固い。犯罪を恨み防ぎたい、命をかけ恨み苦しみ、ともすれば自らも罪を犯す側におちいりそうなキワで戦う辛さ。AI使い犯罪を未然に防ぐコンセントの通称ミハンが舞台。バイオレンスシーンもあり、テーマと空気感重ため。アクションあり。
正義はかならず勝つともかぎらず不条理。おなじひとりのなかにも両面あったりする。わかった気になりたいけど、結局自分以外のことなんてホントの心の奥まで分かるわけないのかもしれない。だって自分のことだってわからないのだから。そんな意味では、生きてくのって、ひとりでさみしくてこわくてヒンヤリする。
警察等のおかげで守られている我々は尊敬するばかりだが、我々が普段知りえないところで、組織だけじゃなく個々人のレベルで深い闇や痛みがあるかもしれないことを垣間みたり想像するきっかけになる作品。
2020年明けのキムタクの「教場」でも、警察官内部に色んな気持ちやバックグラウンドを抱えた人がいること、そのうえで組織として維持する、代謝しながら強化するためにたくさんのひとがつとめていることを知った。
あたりまえなんだが、現実はかならずしもキリよくハッピーエンドになんかならない。人がいる限り恨みは無くならず犯罪の芽もかならず生まれてしまうのかもしれない。いつ誰が犯罪側に回るかも分からないのかもしれない。ただ、未然に防ぐことや最小限にすることや、犯罪をおかした人の心の闇と向かい合い根っこを理解することは、できるのかもしれない。そんな希望をもらった。