良かった!バランスがいい。世の中、文春のような週刊誌を作る側の果たす役割と苦悩があり、また犯罪者とされるひとの家族が負わされるエンドレスな暗闇があり、好きになってはならない人の磁力にあらがえない時があり。悪いとされていることの裏側、知りたいことの裏側、そして不運と思うようなことから生まれるかもしれない何か。弱くて強い熱く不器用な人間たち。ありのままから逃げられないことをあきらめつつ暖かい眼差しで描かれている。
物事には両面、いや多面があり、いまの悩みからぬけるにはただひたすら生きるしかないのだ、小さくてもいいから自分に合った使命を探し、なにかしらの遠くの希望がみえてくるのを信じて。わたしにはそんな風に受け止められた。
複雑な重めなテーマを複数組み合わせているのに、奇跡的な淡い色合いに仕上げた力作★こんな作品がつくれるのは素直にすごい、意味があるドラマ。